| 2009年4月13日 - Volume 6 |

|
 |
| |
 |
 |
JAPAN FASHION PRODUCT NEWS Volume 6 - Index
|
|
|
東京コレクション・ウィーク 速報(3)
進化する若手クリエーション
このレポートは、コレクションサンプル作成を手掛けたプロダクト側の立場から述べさせていただきます。
今回の東京コレクション・ウィークに際し、弊社では若手クリエーター5ブランドのコレクションサンプル作成を手掛けました。
彼らとコラボレーションを始めてから、早4シーズン目を迎えました。毎回、彼らの新鮮なクリエーションには驚かされながらも、その表現に努めてきました。
しかしながら、国内外から評価の高いコレクションを発表しても、確かな実売に結びつかない厳しい状況を、彼らは経験しました。
その状況下でも、彼らは決してブレずに自らの信念を貫き通し、クリエーションの質を落とす事なくさらなる進化を遂げています。
世界最高の素材産地に根付く恵まれた環境の中、新たに開発された新素材を探し出し、そして磨きをかけたカッティング技術は、"着心地"をも追求した世界に通用する高い次元へと、今回のコレクションを押し上げました。
[東京発/ニューモード&ニューエレガンス]と評されるヨーロッパで学んだ彼らが、何故発信の場として日本を選んだのか?
日本には、前述した世界最高のテキスタイルと、確かな縫製技術があるからだと思います。日本人が古来よりDNAの中に受け継がれた"丁寧さ"と"創意工夫"は、工業製品だけではなく服作りにも生かされています。
ステッチ1針や服の裏側までこだわった縫製技術は、様式美を重んじる日本の伝統文化から由来するものです。
[クリエーション][テキスタイル][縫製技術]が、同じテーブルで三位一体となり良好なパートナーシップを築いてこそ、クリエーションが二次元から三次元へと立体化されます。
彼らと作り上げたジャパンチームは、野球だけではなくファッションの世界でも間違いなく世界一になると確信しています。
|
|
コレクションスケジュール
»コレクションスケジュール2009A/W
|
|
JFW 2009/3/27-28 JAPAN-FPO News速報
2009年3月27日(金)
ブランド名:Hidenobu Yasui
デザイナー:保井秀信
会場:原宿クエストホール
期日:2009年3月27日(金)
静かなピアノをBGMにダンボールを敷いたランウェイ。Hidenobu Yasuiの今回の作品は上質な素材を使ったモノトーンの落ち着いたシンプルなパンツジャケット、コート、ニットなどだが、衿がピークとテーラードのダブルになっていたり、アクセントとしてベルトや袖にたくさんタブが付けられているなど、遊び心も加わっている。
|
|
2009年3月28日(土)
ブランド名:MIKIO SAKABE
デザイナー:坂部三樹郎/シュエ ジェンファン
会場:CLASKA
期日:2009年3月28日(土)
暗いランウェイの真ん中に50本ほどのローソクが置かれている。
「あこがれ」がテーマで1980年代のアイドルやスターをイメージしたという、坂部三樹郎/シュエ・ジェンファンの作品はキルト地のバルーン袖、金の額縁の衿、オーガンジーのような薄い素材のプリーツスカート、ソフトなフードなど、上品で懐かしい雰囲気を漂わせ、日本が元気であこがれや夢のあった1980年代を彷彿とさせた。
|
|
|
ブランド名:AKIRA NAKA
デザイナー:AKIRA NAKA
会場:CLASKA
期日:2009年3月28日(土)
ロシアの古いホテルをイメージしたという長い廊下(ランウェイ)の先にシャンデリアが2つ置いてある薄暗い部屋。ピアノ伴奏による無言歌のゆったりした音楽の中でショーは進められた。金色のファスナーがアクセントになった直線的なカットのパンツスーツやショールカラーの上質な雰囲気のジャケットのほか、ニットの上下やタイツなど。ジャケットやスカートにはニットから布帛へグラデーションになった素材を使っている。
|
|
|
ブランド名:writtenafterwards
デザイナー:山縣良和/玉井健太郎
会場:CLASKA
期日:2009年3月28日(土)
卒業制作でゴミになった素材を活かしたテーマは"graduate fashion show 0点"
アフリカのドラムかカリブのスティールバンを思わせる、にぎやかな音楽の中、卒業のテーマにあわせた角帽をかぶり、服の上に更に籠や看板をまとった人、白黒のガムテープがボーダーストライプになっている服、紙やビニールやアルミホイルで構成されたほとんどゴミの山の服、大きな黒いバラの花束やアルミホイルのバッグを持った人など、サープライズな作品が闇の中から次々と登場し、夜のカーニバルのような雰囲気。デザイナーの山縣良和と玉井健太郎によれば、人の心を揺れ動かし、共感した感情が集まってファッションが生まれる、という。
|
|
JFW編集後記
JFW2009の東京コレクション・ウィーク '09-'10 Autumn / Winter Collectionが終わった。2009年という年は金融バブル崩壊による世界同時不況の始まりということで歴史に残る年だろうと思うが、JFWで発表されたクリエーターたちのコレクションも時代の風を表したものといえる。
既に「強欲資本主義」の敗北などと言われているが、経済学者や政治家はこれまでの経緯やデータを基に新たな理論や政策を立てていくのだろう。かつて世界最大の企業であったGMも公的資金で生きながらえる状態となり、世界の富裕層を取り込んで一大リゾート都市を作ろうとしたドバイも頓挫するなど、100年に一度の不況とも言われているが、私には産業革命以来、石油を消耗しながら拡大再生産を続けた、大量生産大量消費の機械・科学文明の行き詰まりと思えてならない。東京コレクションの個性豊かなクリエーターたちはその尖った感性で現在の社会や人の気持ちを感じて、自分たちのコンセプトやテーマにまとめて新たなファッションとして提案した。
レプラスの「何も足さない」やHidenobuYasuiの「シンプルさ」は余分な飾りを取ることで本質に迫ろうとした。
厳しい国際競争のなかでは強さも必要だろうと思うが、SOMARTAは戦国時代のモチーフを使い「アダマティン(ADAMANTINE)」をテーマとしたが、ダイヤモンドの輝きとニットの柔らかさを忘れてはいない。スズキ タカユキは天然繊維を使い再生と連携をイメージしたインスタレーションを見せてくれた。
地球温暖化や食料不足など先行きの不安と経済的な停滞では元気もなくなり、感動も少なくなりそうだが、ガッツダイナマイトは元気をくれたし、writtenafterwardsは目を覚まさせてくれた。
暗い演出が目立ったが、それはほっとするローソクの灯りや落ち着いた古いホテルの一室など、誰もが希求する癒しと安らぎの空間になっていたと思う。THEATER PRODUCTは70年代の米国をイメージした明るく楽しい家庭的な雰囲気を演出した。
これまで、日本の繊維産業は成長期に各部門が独立して発展してきたが、今回のコレクションではテキスタイルや染色などとのコラボレートが進んでいることが確認できた。伝統的な繊維産地や縫製企業のベテランの職人、若手の職人たちがクリエーターの感性を具現化し、新たな作品として作りこんでいる。
日本では一部の富裕層から一般へと展開するファッション市場は少なく、20代30代の人たちが世界的にも比較的多くのお金を自分たちのファッションに注いでいる。バブル経済崩壊から15年以上が経過し、更に新たな不況が重なるなかで、富裕層の人たちも高額なブランド品にはあまり手を出さなくなっている。
Matohuは日本の戦国時代の後に興った慶長文化のファッションを現代によみがえらせているが、若いクリエーターたちが新たな価値観を持った作品を継続して提案し、新しい時代のビジネスとして作り上げていくことを期待したい。(JFPO-News編集 知久幹夫)
|
| |
|
本メールは以下の方へ、日本ファッションプロダクト協会よりお送りいたしております。
・海外のバイヤーやメディアの方
・日本ファッションプロダクト協会のイベントやセミナーに参加された方
・日本ファッションプロダクト協会会員と名刺交換をさせていただいた方
配信を停止される際は以下よりお手続きをお願いいたします。
◇配信停止:http://www.japan-product.net/newsletter/unsubscribe-jp.html
発行:JAPAN-FPO 事務局
〒105-0013 東京都港区浜松町1-30-5 浜松町スクエアスタジオ 1608号
TEL 03-5733-2865 FAX 03-5401-6133
Copyright © 2009 Japan Fashion Product Organisation All rights reserved.
|