2009年3月23日 - Volume 3

JAPAN FASHION PRODUCT NEWS

JAPAN-FPO
 

JAPAN FASHION PRODUCT NEWS
Volume 3 - Index

東京コレクションウィークとJFW
(JAPAN FASHION WEEK in TOKYO)

JAPAN-FPO代表理事 岡田茂樹

この3月23日より29日までの1週間「JFW 東京コレクション・ウィーク」が開催されます。
このJFWプロジェクト誕生をお手伝いした一人として、そして今JAPAN-FPO代表理事として間接的な関わりを持つ私としては感慨深いものがあります。

2000年初め頃から、日本の繊維・ファッション産業の成長のためにいろいろなプロジェクトが立ち上げられました。
しかし「ファッションクリエイターの活動」についての関心・支援だけは取り残されていました。

ファッション発信都市としての東京には、かつての迫力もパワーもなく「パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークに一周遅れ、上海がヒタヒタと背後に迫る」という表現がぴったりの危機的状況でした。

クリエイター達はCFD(東京ファッションデザイナー協議会)に集まり、自らの限られた資金のなかで「東京コレクション・ウィーク」を必死に続けていました。
私はいつも「もっとデザイナーのクリエーション活動に目を向けて欲しい」と考えていました。

当時JUNKO SHIMADAを退いた私にCFD久田議長から、創立20年を迎えるCFDの顧問に就任して東京コレクションを立て直してほしいと要請がありました。

それまで1ヶ月に渡る長い会期、点在する会場が不便で、来場するメディアやバイヤーに不評でした。
私は、東京の中央部にメイン会場となるテントを建て、1週間の集中開催をする改革はできないかと考えました。

そして、国や業界に対して、東京コレクションの意義を訴え、日本の繊維・ファッション業界の成長はは「匠・創・商」のバランスのとれた戦略・政策が必要だと、機会があるごとに訴えました。

そんな私の考えに当時の経産省繊維課長の宗像直子さんが賛同していただき、繊維業界の有力者の皆様の理解と支援のもとに2005年10月31日「東京コレクション・ウィーク」をメインプログラムとした第1回JFW(JAPAN FASHION WEEK)が開催されたのでした。

このプロジェクト立ち上げに際して、私は三人の巣晴らしい女性を忘れることができません。
この「匠・創・商」三位一体の理念をベースに、これからの繊維の生き残りにデザインクリエーションは不可欠。
若いクリエーターを育てたいという経済産業省の宗像直子さん。

限られた期間の中で「集中・集約」日程に不満が渦巻き、まとまらなかったデザイナーに「国が自分達のクリエーションに注目してくれる時にこそ、私達ががんばらなくてどうするのよ。私は喜んで参加する」とデザイナー説明会の席上で熱く語ってくれたコシノ・ヒロコさん。

多くのマスメディアが好意的にとりあげてくれましたが「国を挙げての総力戦」とファッション記事としては異例の、婦人欄・家庭欄ではなく経済面の見開き2面で掲載していただいた世界一発行部数の多い読売新聞の宮智泉さんのお三方です。

こうして、JFWはスタートし、各界のオピニオンリーダーの人達、参加スタッフの熱意、官ならびに企業の全面的な支援により今日まで回数を重ねてきました。

かってイッセイ・ミヤケ、コムデ・ギャルソン、ヨウジヤマモトで世界をリードしていた日本のクリエーションは、勢いを失いつつあるといわれました、若い世代のデザイナーの積極的な参画により、再び「世界の注目」を浴びつつあり、海外のバイヤー・プレス関係者の東京への注目度も高まっています。

東京コレクションは、
1. 優れたテキスタイルや服飾資材を持ち、染色加工や縫製の技術水準が高い
2. 新しいファッション購買層が増えつつある新興国マーケットにも支持されている
3. 国際水準のファッション教育を受けた若い世代のデザイナー達も活躍を始めた
という強みがあります。

世界同時不況の中で、大量の広告宣伝に頼るのではなく、誠実に「商品そのものの価値を高めてきた」日本の製品作りの思想が見直されてきています。

「不況の今こそ新しい何かが期待できる」東京コレクションウィークにぜひ注目してください。

コレクションスケジュール

»コレクションスケジュール2009A/W

注目のデザイナー





ブランド名:
matohu
デザイナー:
堀畑 裕之 (Hiroyuki Horihata)
関口 真希子 (Makiko Sekiguchi)

堀畑 裕之、関口 真希子はともに1998年に卒業後、それぞれ別々のデザイナーズブランドでパタンナーとして5年間の勤務経験を持つ。2003年に渡英、ロンドンのBora Aksuのアトリエで働く。 帰国後05年3月に(株)LEWS纏を設立、「matohu」をスタート。06年3月より東京コレクション・ウィーク(JFW)に参加。
ブランド名の"まとう"は日本語の衣服を美しく身に着ける意味の"纏う"と"待とう"ということばで、性急に消費し捨てるのではなく固有の美意識が成熟するのを待とうという呼びかけ、の両方の意味を持っている。
matohuでは日本の慶長年間(1596-1615)における伝統的な模様や意匠をテーマにしたコレクションを毎回発表している。昨年のJFW(09S/S)には和装の世界では有名な、最近復活した絞り染めの「辻が花」を京都の福村健氏の工房とコラボ。色とりどりの自然の美を身にまとうことを提案している。

東京コレクション 期日:3月23日(月) : 会場:EBIS 303
時間 : 14:00
連絡先
株式会社LEWS纏(リューズテン) LEWSTEN co., ltd.
住所 : 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-3-4 ルソレイユ506
Tel : 03-5772-1484
Fax : 03-3470-1530
URL : http://www.matohu.com
Mail : matohu@lewsten.com

ショップ
大丸東京店 6F
住所 : 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店 6F
Tel : 03-6895-2113
URL : http://www.daimaru.co.jp

展示会
展示会名 : matohu '09-'10 AW Collection "Kabukimono"
開催地 : matohu アトリエ ショールーム
日程 : 2009年4月7日(火)~4月10日(金)
時間 : 10:00~19:00





ブランド名:
mintdesigns
デザイナー:
勝井 北斗 (Hokuto KATSUI)
八木 奈央 (Nao YAGI)

mintdesignsはセントマーチンズでともに学んだデザイナーの勝井 北斗 と八木 奈央が竹山祐輔(Yusuke TAKEYAMA)とともに2001年に設立したブランドである。東京コレクションには03年より参加。その後、05年にモエ・エ・シャンドンデザイナー新人賞を受賞、06年にはユニクロ「デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト」に参加している。国内の縫製企業で技術を学んだ経験もあり、縫製はしっかりしている。
07年には渋谷パルコに「ミントデザインズ ガレージストア」をオープン、08年"2009年春夏サンパウロファッションウィーク"でのオープニングを飾るショーを行っている。
Mintdesignsは洋服のカテゴリーにとらわれず、日常生活を豊かにする制作活動を目指している。

東京コレクション 期日:3月23日(月)  会場:東京タワー地下駐車場
時間 :21:00
連絡先
会社名 : 有限会社ミントデザインズ
住所 : 〒150-0044 東京都渋谷区円山町13-14
Tel : 03-5458-4166
Fax : 03-5458-4166
URL : http://www.mint-designs.com
Mail : info@mint-designs.com

ショップ
mintdesigns garage store
住所 : 〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ パート1 B1F
Tel : 03-3464-7833
Fax : 03-3464-7833
URL : http://www.mint-designs.com
Mail : info@mint-designs.com





ブランド名:
SOMARTA(ソマルタ)
デザイナー:
廣川玉枝

廣川玉枝はイッセイミヤケで8年間デザイナーを担当した後独立し、2006年3月にSOMARTAを立ち上げる。07年には毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞している。
07年S/Sから東京コレクションに参加、「第2の皮膚シリーズ」と名づけられた無縫製ニットの作品群「秘密の花園」は観客にセンセーショナルを巻き起こした。
シリーズには身体が花模様に刻まれた「ガーディアンGuardian」、鳥の羽がモチーフの「ロビンRobin」、ジュエリーを身に纏う感覚のニット「アルミュールARUMURE BIJOU」がある。また、秘密の花園に登場する、コマドリ、カラス、キツネなどが植物に囲まれた、ファンタジーあふれるドローイング作品を麻の素材にプリントした「ロイヤルリネンバッグRoyal Linen Bag」 、秘密の花園がプリントされた「ガーデンバッグGarden Bag」などがある。

東京コレクション3月26日(木) 会場:東京ミッドタウン・ホール Hall A
時間 : 13:00
連絡先
SOMA DESIGN
住所 : 〒151-0066 東京都渋谷区西原1-49-13 代々木クレスト405
Tel : 050-1079-1589
Fax : 050-1079-1589
URL : http://www.somarta.jp
Mail : soma@somarta.jp

ショールーム
ESTEEM PRESS
住所 : 〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町4-3 鈴円代官山ビル 3F
Tel : 03-5428-0928
Fax : 03-5428-0929
URL : http://www.esteem.jp
Mail : naito@esteem.jp

ショップ
RESTIR TOKYO MIDTOWN
住所 : 〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-4 ガレリアD-0102
Tel : 03-5413-3708
Fax : 03-5413-3709
URL : http://www.restir.com
Mail : info@restir.com

展示会
名称 : SOMARTA AUTUMN / WINTER 2009-2010
開催地 : Rin 3F Space
日程 : 2009年4月1日(水)~5日(日)
時間 : 4月1日(水) 16:00~21:00
4月2日(木)~4日(土) 11:00~21:00
4月5日(日) 11:00~19:00




ブランド名:
THEATRE PRODUCTS
デザイナー:
武内 昭 / 中西 妙佳

武内昭、中西妙佳ともエスモード・ジャポンを卒業後、アパレル企業で働くかたわらインスタレーション作品、 舞台衣装を手がける。
2001年10月シアタープロダクツ設立。2003年A/Wからファッションショー形式でコレクションを発表している。
シアタープロダクツは、服を着ることは周りの「時間」と「空間」を伴い、洋服をデザイン・生産・販売する会社を運営することも劇場的であると考えていることからつけた名前という。

JFWコレクション 期日:3月23日(月) 会場:ラフォーレミュージアム原宿 時間:18:30
有限会社 シアタープロダクツ
住所 : 〒106-0032 東京都港区六本木5-9-19
Tel : 03-3403-7690
Fax : 03-3403-7510
URL : http://www.theatreproducts.co.jp
Mail : info@theatreproducts.co.jp

プレス
有限会社シアタープロダクツ : 金森 香
住所 : 〒106-0032 東京都港区六本木5-9-19
Tel : 03-3403-7690
Fax : 03-3403-7510
URL : http://www.theatreproducts.co.jp
Mail : info@theatreproducts.co.jp

ショップ
THEATRE PRODUCTS Shibuya PARCO SHOP
住所 : 〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ パート1 4F
Tel : 03-3477-5911
Fax : 03-3477-5911
URL : http://www.theatreproducts.co.jp
Mail : shibuya-shop@theatreproducts.co.jp

その他全国に20以上と香港のショップで取り扱っている。





ブランド名:
LEP LUSS(レプ ラス)
デザイナー:
井下田成司(IGETA SEIJI)
加藤良子(KATO YOSHIKO)

会社名である「LESS PLUS DESIGN (レスプラスデザイン)」 の意味は、"無駄を省いて、本質を取り出す"こと。単なる装飾としてのファッションではなく、洋服を意味を込めてデザインしていくという意味が込められている。ブランド名「LEP LUSS(レプ ラス)」は、その意味から付けられた造語である。
09年春夏の東京コレクションウィークがデビューとなり、ダーツ1本にまで意味を追求し、装飾を削ぎ落すことで生まれたデザインは、シンプルであるが故に明確なアイデアを感じさせ、折り紙のようなディテールと、練り込まれたフォルムが特徴でありました。
井下田は、(株)三宅デザイン事務所「A-POC」勤務。加藤は、「Yves Saint Laurent」のデザインチームを経て、帰国後「ISSEY MIYAKE FETE」勤務。のち渡仏。2008年(株)LESS PLUS DESIGN 設立。
09年春夏、東京コレクションウィークで「LEP LUSS」デビュー。

コレクション 3月26日(木) 会場:ZEL CAFE/GALLERY
時間 : 1st 14:00- 2nd 16:00-(※ご招待のみとさせていただきます。)
展示会 3月30日 13:00-18:00 3月31日‐4月3日 10:00-18:00
LEP LUSS AUTUMN / WINTER 2009-10
連絡先:株式会社ドアーズ 03-5475-3471(担当:神谷)

株式会社LESS PLUS DESIGN
東京都渋谷区神南1-13-15#406
TEL&FAX:03-3780-1481
Mail:info@lessplusdesign.com

プレス
谷川尚子 Naoko Tanigawa
PRIMA CLAIRE INC
TEL 03-3770-1733
FAX 03-3770-1850
Mail:info@primaclaire.com

ロンドン、アントワープで学んだデザイナー

東京コレクション最終日は3つのショーが、古いホテルをリノベーションしてできた東京で若者に人気のカルチャースポット「CLASKA」で開催される。伝統工芸、ファッション、デザイン、インテリアなど様々なクリエイターの作品発表の場として活用されている。 3組のデザイナーは、ロンドンとアントワープのファッション学校でキャリアをスタートさせている。これまでの日本人デザイナーが、まず東京コレクションで活動し、それからパリコレクションに発表の場を求めるのと対照的である。この海外で育ちクリエーションを身に着けてきたデザイナーが、日本の優れた素材と、高品質の縫製工場を使うことで、新たな世代となっている。

MIKIO SAKABE
MIKIO SAKABEは2006年Antwerp Royal Academy of Fine Arts Belgium . FashionDepartmentを首席で卒業し、パリやミラノでも作品を発表している。 海外から見た「TOKYO」のポップで濃密なサブカルチャーを意識したデザインをしている。 世界のデザイナーからも注目される日本若者文化をサンプリングし、大胆にモードファッションに仕上げている。

AKIRA NAKA
アメリカ滞在中にテーラーと出会いデザインを始める。アントワープ王立芸術アカデミー在学中にイェール国際フェスティバルに選出されている。前回の東京コレクションでは、海外メディアから最も評価が高かったデザイナーである。 日本トップクラスのテキスタイル加工工場の全面的な技術バックアップによって、新たな素材にチャレンジしている。ニットとテキスタイルを組み合わせるグラデーションニットは国際特許を取得している。この素材を用いて、東京のデザイナーには珍しく構築的なデザインを得意としている。 日本人のモノづくりを理解し、それを海外に向けて表現していくデザイナーである。

writtenafterwards
ロンドンのセントラルセントマーチンを首席で卒業した山縣良和と同じくセントマーチン卒の玉井健太郎によるデザイン。 毎回のコレクションでは、ストーリー作りやアート性を重視した作品を発表し、日本のファッションに対して問題提起を行っている。 今回、世界のコレクションシーズンの最後のショーとして、山縣が提案するのは「価値観の転換」。 本当に贅沢なものだけがファッションなのか、従来のファッションの価値は正しかったのか、と問いかけるコンセプチュアルなショーと展示を行う。 本来捨てられるようなものにも価値を見出すプロセスは、日本人がありふれた自然に価値を見出す精神性にもつながる。 日本のメディアやマーケットには理解されにくいが、彼は日本のファッションについて深く考察している。コレクションの背景にある彼の考えに注目してほしい。